★ SF/タイム・トラベル ★      




『タイム・トラベラー』とNHK少年ドラマシリーズ

SFとの最初の出会いは、"タイム・トラベラー"でした。

筒井康隆さん原作の「時をかける少女」がNHK少年ドラマシリーズとしてテレビ放送された時のものです。
その後映画化された作品はご存じの方が多いと思いますが、このテレビドラマは導入部も印象的でした。

不思議な音楽の後、扉が「ギィーッ...」と音をたてて開くと、そこにはぽつんと一人、
椅子に座った人物がいて、実際に起こった(?)ちょっと不思議な出来事を語るのです。 あなたも時間の扉を開いてみますか?

「...常識では理解できないようなこんなふしぎな出来ごとが、今日にでも起こるかも知れないのです。
 しかも、あなたの身近なところに...」

 最後はいつもこんなせりふで、ドラマの世界へ誘ってくれました。SFの面白さを知り、時間をテーマにした物語が大好きになったのはこの作品のおかげです。

      【配役】 吉山和子  :島田淳子 (後に浅野真弓と改名されました。)
           ケン・ソゴル:木下 清
           ナレーター :城 達也


筒井康隆
  時をかける少女[鶴書房盛光社]
  時をかける少女[角川文庫]
放課後の理科室。誰もいないはずの実験室で誰かが落としたフラスコ。中に入っていたラベンダーの香りのする液体のにおいをかいだ芳山和子は、知らないうちに時間を移動する力を身につけた。
何度もドラマ,映画化されている人気作品です。
石山 透
  続・時をかける少女[鶴書房盛光社] ドラマの写真や配役決定のエピソード入りです。
こちらは映画化されていないので知っている方は少ないかもしれません。
1973年に生きながら、タイムトラベルの能力を持つことになった芳山和子が、未来世界を助ける為に700年後の
未来に生きるケン・ソゴルと再会するのです。
 * 鶴書房盛光社のSFベストセラーズというシリーズは、子ども向けSFの優れた作品が多かったのに絶版になって
  いて残念です。運が良ければ図書館の児童書コーナーで見つかるかもしれません。


石山透(原作 筒井康隆)
  タイム・トラベラー[大和書房]
これはNHK少年ドラマシリーズ「タイム・トラベラー」「続・タイム・トラベラー」の脚本です。この本を図書館で見つけた時は、導入部の不思議なナレーションまで載っているのに感激しました。懐かしい写真もあります。
巻末の放送作品リストを見ると、放送は1972年1月1日〜2月5日、「続...」は11月4日〜12月2日です。
このシリーズは海外ドラマも含めて1983年までに99作品も放送されたようです。名作文学のドラマ化作品も含まれていますが、SFがかなりたくさん入っていて、「これも見たかったな」という作品がたくさんあります。
NHK少年ドラマシリーズとして放送された番組の中から、SF(だと思われる)作品抜粋リストを作りましたので原作を探して読んでみるのも面白いと思います。

「なぞの転校生」など、そのうちの何作かはビデオ化され、レンタルビデオでもまだ置いてあるお店もありますが、「タイム・トラベラー」はフィルムが残っていないためにビデオ化されなかったようです。

ところが、1998年「タイム・トラベラー」の最終回が奇跡的に発見され、復刊してほしいというファンの声に応え、最終回の映像、および音声全話を収録したDVDが発売されることになりました。
その経緯と詳細はこちら



「タイム・トラベラー」「少年ドラマシリーズ」に関するリンク先情報はこちらをどうぞ。



<その他のSF/タイム・トラベル作品>

時間をテーマにした作品を中心に集めていますが、そうでないものもあるという、工事中のリストです。
載せたい本もまだまだいっぱいあるのですが...。

石川英輔
  未来妙法蓮華経[講談社]

  大江戸神仙伝[講談社文庫]
  大江戸仙境録[講談社文庫]
  大江戸遊仙記[講談社文庫]
  大江戸仙界記[講談社文庫]
  いな吉江戸暦[講談社]
現代と江戸時代を行き来する跳時能力を身につけた主人公が過ごす江戸の街。
意外に優雅だった江戸の暮らしぶりが興味深いシリーズ。

高畑京一郎
  タイム・リープ -あしたは、昨日?[主婦の友社]
ある日、目覚めると昨日の記憶がなかった。家族やクラスメートの記憶の中ではきちんと昨日を過ごしていたらしいが何一つ覚えていない。そして次の朝目覚めると...今日はいつ?!
学園タイム・トラベル・ストーリー。
佐藤藍子さん、片岡大二郎さん主演の映画も素敵です。原作に忠実なCDドラマもあります。

原田康子
  満月[朝日新聞社/新潮文庫]
仲秋の満月の夜、時を越えて現れた300年前の侍と現代的な女教師の不思議な出会い。
少しせつない、長編ロマンティック・ファンタジーです。
原田知世さん、時任三郎さん主演で映画化もされていますが、かなり設定が変わっています。
原作を味わって欲しい一冊です。

北村薫
  スキップ 「時と人」三部作 1 [講談社]
17歳のわたしが42歳の今を生きる。その理不尽さがやりきれないはずなのに、人の心の温かさを感じ、エールを送りたくなる一冊。
  ターン  「時と人」三部作 2 [講談社]
同じ一日をたった一人で繰り返すわたし。何も残らない、何をしてもとがめる人は誰もいない。それでも普通の生活を続けようと必死に生きる主人公のけなげさに心が清らかになりました。

ポール・ギャリコ
  ジェニー[新潮文庫]

ロバート・A・ハインライン
  夏への扉[早川書房]

半村良
  太陽の世界(1〜18)[角川書店]
遠い昔、ムーと呼ばれる大陸があった。ムーは海中に没した。 − 本の扉に書かれた古代文字。
ムー大陸で生きるアム族の言葉がルビで振られているので、知らず知らずのうちにアム語が話せるようになります。
アラタルデ(はじめまして)。 エスケリ・スコ(どうもありがとう)。
全50巻をめざして書かれていたはずなのに、もう続きは出ないのでしょうか?

広瀬正
  タイム・マシンのつくり方 [集英社文庫]
  マイナス・ゼロ[集英社文庫]
  エロス[集英社文庫]
  T型フォード殺人事件[集英社文庫] <遺作>
時間をテーマにした謎解きの数々。もっと、もっと彼の作品を読みたかったなと思います。
広瀬正作品に関するサイトへのリンクは、こちらです。
  鏡の国のアリス[集英社文庫]
  ツィス[集英社文庫]

眉村卓
  時の旅人(前・中・後)[角川書店]
原題は「ねらわれたスクールバス」。映画化された頃、図書館の児童室で働いていました。「時の旅人、ありますか?」と中学生位の男の子に聞かれて渡した「時の旅人」(アリソン・アトリー作)。ちょっとおかしいなとは思ったのですが、その子は黙って本を書架に戻して帰って行ってしまいました。あの時は勉強不足でごめんなさい。その後、文庫本が大人の部屋に入りました。

光瀬龍
  かれら、アトランティスより [立風書房]
*

原さとる
  海舟未来を行く[毎日新聞社]
勝海舟が現代にやって来た。彼の武士道精神は、社会評論家として、鋭く現代を洞察する。

メルヴィン・バージェス
  メイの天使[東京創元社]
*

宮部みゆき
  蒲生邸事件[毎日新聞社]
*

栗本薫
  グイン・サーガ(1〜52) [早川書房]


  魔界水滸伝[出版社]

ダニエル・キース
  アルジャーノンに花束を[早川書房]
*

レイ・ブラッドベリ
  華氏451度[早川書房]
*


児童文学の中の時間に関する作品 

フィリッパ・ピアス
  トムは真夜中の庭で[岩波書店]
イギリスの時間ファンタジー。この本を友だちに勧めて何人もの児童文学ファンを作りました。

岡田淳
  ようこそ、おまけの時間に[偕成社]
日本にも時間ファンタジーがあったんだ!とイギリスのファンタジーばかりを読んでいた私に日本の現代児童文学へと眼を向けさせてくれた一冊。

三田村信行
  ぼくが恐竜だったころ[ほるぷ出版]
実は恐竜が大好きです。「本物の生きた恐竜を見たくないか」 − 謎の古生物博士に誘われて6500万年前の世界にタイム・トリップする恐竜好きの少年。それも恐竜に変身して白亜紀へ...。恐竜の日常生活が描かれています。

アリソン・アトリー
  時の旅人[評論社]
現代と16世紀のスコットランドを行き来する女の子の話。イギリスの田舎の暮らし、ハーブに興味のある人にもおすすめです。

O.R.メリング
  妖精王の月[講談社]
  歌う石[講談社]
  ドルイドの歌[講談社]
古代アイルランドへの冒険ファンタジー

遠藤文子
  ユリディケ 時をこえた旅人たちの物語 [出版社]
*

小野さち
  ゆびぬき小路の秘密[福音館]
*

澤田徳子
  200年前にぼくがいた[文研出版]
*





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