★ Voice & Guitar Performance Nostal Gigantes ★
玄妙庵 2000年10月22日(日)19:30−22:30


− 寮美千子さん リーディングパフォーマンス 体験レポート −



 寮美千子さんの、関西では初めてのReading Performanceに参加してきました。
予想をはるかに越える感動の連続。。。

 先着予約30人限定ということもあって、参加できなかった人も多かったはず。
「せめて、どんなライブだったのか知りたい。」という方のために、少しでもあの雰囲気をわかっていただけたらと、レポートしようと思ったのですが、もう少し時間がかかりそうです。とりあえず、witch(児童文学ML)に投稿した文章から抜き出して、載せてみました。最終レポートは、これにちょっとだけ追加したものになると思います。



Subject: 寮美千子さん大阪ライブ♪
Date: Fri, 27 Oct 2000

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先週の日曜日、密かに寮美千子さんのリーディングパフォーマンスに 行ってきました。

大阪心斎橋のビルの2F、こぢんまりとしたお店に集まった、30人あまりのファンだけに開かれた、贅沢な時間。。。
いち早く、この情報を教えてくれた、たきちゃんに感謝です。
本当に素晴らしいライブ体験でした。


ツバメのような黒い薄手のジャケットに、ノースリーブのセーター、パンツという、全身黒の装いで登場された寮さん。

思っていたよりも小柄な方でしたが、明るい笑顔と、すべすべつやつやの輝くお肌が印象的でした。宇宙からの神秘の電波をいっぱい浴びておられるからでしょうか?

ヘッドマイク(?)がさらに未来的で、カッコ良かったです。


今回のコラボレーションのお相手は、ギタリストの押尾コータロー氏。
ギターのソロが始まった途端、ただよう宇宙を感じました。
寮さんの作品に通じる、同じ周波数の響きです。

たった一人のギター演奏とは思えない音色。いくつもの楽器が同時に奏でているとしか思えない音楽は、後で「中に7人の小人が入っているんです。」(^^)とおっしゃったのが、もしかしたら真実かも、と思える響きでした。

数曲のソロ演奏の後、いよいよ寮さんの登場です。

 砂漠に
 泉が隠されているように

 青空に
 星が隠されているように

 大地の底で結晶が眠っている
 きらびやかなその眠りを
 ・
 :

"結晶の眠り"と題されたこの Voiceが聞こえてきて、その意味が理解できた時には、もう、寮さんの世界に導かれていました。続く、水晶の詩、etc...

砂漠に水がしみ込むように、心に言葉が染みわたったいきました。

よく通る、澄んだ声。その後ろから流れるギターの調べ...。
全くの初対面で、打ち合わせの時間もなかったというのが、信じられない、息のあったライブでした。

寮さんの、透明な声で語られる「ノスタルギガンテス」のカイは、本で読むよりもずっと切なく心に響き、目を閉じて、時には、寮さんの動きを追い、光と映像があふれてくるのを味わいました。

白い原稿が、次々と、床に舞い落ち、降り積もっていく中、寮さんの作品世界が部屋一杯に満ちて、すすり上げる人の姿もありました。

休憩時間やライブ後も、思いもかけず気さくに話しかけて下さって、持って行った2冊の本へのサインに加えて、"結晶の眠り"の原稿もサイン入りで下さいました。金色に光るペンを持参されているのもさすがです。

念願の大阪ライブが実現し、参加することできてよかったです!
寮さん、本当にありがとうございました。

リーディングパフォーマンス感動余波は、しばらく続き、月曜日などは、心がふわふわとして、まだ一部がどこかをさまよっているような気分でした。

みなさんも、次回のRPには、ぜひ参加してこの気持ちを体験してみて下さい。





ライブの受付時に配られた小冊子(B5版/28P)も、センス良く装丁された内容の濃いもので、今回の参加者だけが読むにはもったいないくらいです。

Profile、著作リスト、作品アンソロジー、寮さん主催の掲示板 "Cafe Lunatique" から抜粋転記された「月光通信」などなど、寮美千子ガイドブックとでも呼びたい充実度で、各コンテンツにつけられたサブタイトルがまた見事でした。

例えば、こんな内容...

 ☆ Voice  都市という美しい廃墟で語られる滅びた種族の言葉
    「月の夢」「日々の泡」という2篇のVoiceが収載されています。

 ☆ セント・ギガのヴォイス
    Voiceの由来、「セント・ギガ」開局の日のために書かれたヴォイス

 ☆ 学術調査報告 うさぎ肉球に関する実態調査
    うさぎに肉球があるかどうか?

 ☆ 電脳うさぎ党秘密活動計画

    ひそかに、どこかで結成され、秘密の活動、調査を行っていたらしい、
    "電脳うさぎ党"。この小冊子は、その大阪支局発行となっていました。

    今後の活躍も期待しています。





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