★ まず最初は、来館ノート/伝言板へ書いていただくメッセージの中でも、一番人気の高い岡田淳さんです。



岡 田 淳(おかだ じゅん)



 はじめて読んだ岡田淳さんの作品は『ようこそ、おまけの時間に』でした。子供たちと不思議な世界との出会いを描いた、イギリスのファンタジーは大好きでしたが、日本の児童文学の中に、こんな素敵なファンタジーがあったことを知ったのは大発見でした。 この本を読んだおかげで、他の素晴らしい日本のファンタジーを見つけることができたという意味で、私にとっては大切な一冊です。
 本職が小学校の図工の先生だというだけあって岡田淳さんの作品は、学校を舞台にしたものが多く、物語の中に登場する子供達は、温かいまなざしでいきいきと描かれています。子供の心を理解してくれるこんな先生がいたら、きっと学校が楽しくなるだろうなと、うらやましく思えます。
 なんでもない日常生活が、わくわくする世界に変わる、不思議な出来事と冒険の物語の数々。どれも、さわやかな読後感で楽しめます。
 ☆ 物 語 (単行本/文庫本)
1


 ようこそ、おまけの時間に [1981年]

  (偕成社の創作童話シリーズ/偕成社文庫)
12時のサイレンが鳴った瞬間、賢は教室じゅうが茨でおおわれた、不思議な世界にいるのに気づいた。まわりの友達は、体中を茨に絡まれて眠っている。やがて教室は元通りになったが、時間は不思議な経験をする前のままだった。翌日の同じ時間、きのう茨を切ってやった友達も同じおまけの時間に目覚めていた。
2
 ムンジャクンジュは毛虫じゃない [1979年]

  (偕成社子どもの文学/偕成社文庫)
決して登ってはいけないという言い伝えのクロヤマ。稔と克彦は、そこで見たことのない花を見つけ、持ち帰ってしまう。そして、同じクロヤマで良枝が見つけたぬいぐるみのような生き物を、ムンジャクンジュと名付けてこっそり飼うことにした3人は、次第に大変なことになったと気づく。
3
 びりっかすの神さま [1988年] (偕成社) 転校してきた4年1組の教室で、始は、目の前に透き通った男の人が、空中を飛んでいるのは見つける。自分にだけ見えるようだが、どうやら、テストの点数が一番わるかったものの近くにやってくるらしい。わざと0点をとって不思議な男とともだちになろうとするが...。
4
 手にえがかれた物語 [1992年] (偕成社)右手の甲に書いてもらった自分の絵。人さし指と中指に両足がくるように書くと、二本の指で歩ける。おじさんの左手の甲には、おじさんの絵。それぞれ親指に手を描くと、二人は手をつなぐこともできる...。いとこの理子ちゃんも加わって、次々と描いた絵を使ってお話を作っていく、なんとも楽しい発想でありながら、ちょっぴり切なくもある感動の物語です。
5
 二分間の冒険 [1991年](偕成社)  
   太田大八 絵
〈この世でいちばんたしかなもの・ダレカ〉を探すことになった悟は、思いがけず竜退治の冒険に出ることになった。
6
 選ばなかった冒険 [1997年] (偕成社) 保健室から教室に戻る途中の階段で、突然テレビゲームによく似た世界に紛れ込んでしまった。
7
 ふしぎの時間割 [1998年] (偕成社)

★ 初出誌 ★

  朝「五つめのおはようとはじめてのおはよう」
     「びわの実学校」1986年133号
      五つめのおはよう−と−はじめてのおはよう
  一時間目「ピータイルねこ」
     「飛ぶ教室」FINAL
  二時間目「消しゴムころりん」
     「日本児童文学」1997年1月
  三時間目「三時間目の魔法使い」
  
  四時間目「カレーライス三ばい」
  
  五時間目「石ころ」
     「日本児童文学」1993年10月
      五時間目の石ころ
  六時間目「<夢みる力>」
     「子どもと本31人からのメッセージ」みくに出版
  放課後「もういちど走ってみたい」
     「日本児童文学」1990年3月
  暗くなりかけて「だれがチーズを食べたのか」
     「日本児童文学」1998年1月
  夜「掃除用具戸棚」
     「飛ぶ教室 '93」 P93
その小学校がどこにあるかは、だれも知らない...。
『四時間目、メイコの大泣きは時空をゆがませ、六時間目、真一は闇の魔力と戦って学校を守った... 子どもの今を鋭く描くファンタジー。』
こんな新聞広告を見つけて、読み始めました。

 岡田淳さんの本は、作者自ら描く挿し絵も魅力的ですが、この本はまさに絵が物語の一部になっています。時間と時間のあいだに描いたこれらのマンガのことを、講演会でプロムナードと表現されていました。
 最初に書かれたのが”おはよう”で、それから雑誌などに書いてくれと頼まれるたびに、いくつかの時間について書いて行き、3つくらい書いた時に、いろんな時間について書けば、1冊にまとめられると思われたそうです。短編をばらばらなまま出したくはないという考えは、どの短編集でも感じられますが、この本では特に学校が舞台ということもあって、同じ世界のつながりを感じました。
 私は特に朝と放課後の出来事の絵が好きです。
8
 ポアンアンのにおい [1989年] (偕成社) 浩と陽子が教室の窓から池に落としてしまった石鹸を食べた大ガエルのポアンポアンは、自分の心がうつくしくなったと思いこみ、出会った生き物が、きたないこと、わるいことをしたと言って、みんなシャボン玉に閉じこめてしまう。
9
 放課後の時間割 [1990年] (偕成社) 小学校の先生をしていたぼくは、ふとしたこから人間の言葉を話す学校ネズミと知りあいになる。学校ネズミから聞いた話とは?
10
 リクエストは星の話 [1983年] (偕成社)

★ 初出誌 ★
 『スター』スーパースターの栄光と凋落の物語
   「絵本とおはなし」
連作短編集。「月刊MOE」の前身「絵本とおはなし」に発表された『スター』は、いつも霧がたちこめた、岩だらけの奇妙な島に済む鳥ドーフィーの物語です。西洋なしに似た、とても固いコバの実や星、ドーフィに起こった出来事について描かれた詳細な説明は、その島独自?の不思議な文字。岡田作品らしい魅力にあふれながら、宮沢賢治を彷彿とさせる、めずらしくさびしい影の漂う物語でした。
11
 雨やどりはすべり台の下で [1990年]
 (偕成社)   伊勢英子 絵
“雨森さん”って魔法使い? にわか雨でゲームを中断された同じアパートに住む12人の子どもたちが話し合う、ふしぎな雨森さんのお話。
12
 学校ウサギをつかまえろ
   [1986年] (偕成社創作こどもクラブ)
転校生の美佐子がうっかり逃してしまった学校のウサギ。なんとかウサギを捕まえようと、夕暮れの工事現場で繰り広げるクラスの仲間の物語。
実はこのお話、現実の出来事なんだそうです。ただし、実際には、子ども達は、『先生、うさぎが逃げました。』とだけ報告して家に帰ってしまい、実際につかまえたのは、岡田さんを始め、若い先生方だったとか。そういう裏話を聞くと、また違った味わいがありますね。
13
 ふしぎな木の実の料理法  [1994年]
    (こそあどの森の物語 1)  (理論社)
 の森でもなければ  の森でもない
 の森でもなければ  の森でもない
   こそあどの森 こそあどの森

岡田淳さんの作品には珍しく、架空の森の中が舞台です。
本の帯の書評紹介に、ムーミン谷の物語世界が、ついに日本の児童文学に登場!という意味のことが書かれていました。シリーズはまだまだ続くようで、楽しみです。

主人公のスキッパーとバーバさんの住むウニマル。ドーモさん、ポットさん、トマトさん、トワイエさん、ギーコさん、スミレさん、ふたご...。 愉快なイラストと共に、こそあどの森に住む大勢の仲間たちが繰り広げる数々の事件が魅力的。
ふしぎな友達といっしょに遊んだ時間と、その真実が、ちょっぴりせつなくて悲しい『ユメミザクラの木の下で』が一番好きです。シリーズ最新作『ミュージカルスパイス』も素敵!
14
 まよなかの魔女の秘密  [1995年]
    (こそあどの森の物語 2)  (理論社)
15
 森のなかの海賊船  [1995年]
    (こそあどの森の物語 3)  (理論社)
16
 ユメミザクラの木の下で  [1998年]
    (こそあどの森の物語 4)  (理論社)
17
 ミュージカルスパイス  [1999年]
    (こそあどの森の物語 5)  (理論社)
18
 扉のむこうの物語  [1987年]

  (理論社 大長編Lシリーズ)
とうさんの働く学校についてきた行也は、宿題を「物語をつくる」に決め、倉庫でとうさんを待つ間、思いついた言葉を書き留めていく。そこに現れた喫茶店メリー・ウィドウの陽気なママと二人、五十音表の札をめくるうちに、不思議な世界への扉が開いた。
19
 星モグラサンジの伝説 [1990年] (理論社) それは、ほんとうのところ信じられない話なのです。とそのモグラは話した...。
とてもモグラわざとは思えないことをやってのけた、星モグラサンジの話とは?
20
 もうひとりのぼくも、ぼく

  [1992年](教育画劇)
「ぐずぐずする子はおいていくわよ。...さっさとする子はついてきなさい」
おかあさんと”みわけ山”に登った一人(かずと)は、ヤマモモの木の下でふたりの自分に分けられてしまう。山に残された、ぐずぐずする一人は、ヤマモモのおばばさまと出会い、小さくなって木の根元の家に案内される。里に帰った、もう片方のさっさとする一人は...。
21
 ネコとクラリネットふき

  [1996年] (クレヨンハウス)
クラリネットを吹くたびに、どんどん音楽を吸って大きくなっていく不思議なネコ。ふーわりふわんとふくらんだ、ネコの満足そうな表情が、気持ちよさそうで、とてもいい。
22
 ぼくが立たされたわけ
  [1989年] (佼成出版社)
   宮本忠夫 絵
低学年向けの大きな文字の本で、珍しく岡田淳さん以外の方の挿し絵です。(宮本忠夫 絵)
大好きなひめだ先生の頼みで、こわい、おにづか先生に音楽会のタクトを借りにいくはめになったぼく。ヤモリ、ちびた消しゴム、虫歯のポスターのあくま、途中で出会ったいろんな仲間のといっしょに、まじょと対決。
23
 いちばんすごいまほうつかい [1988年]
   (ひかりのくに)
 高見八重子 絵
 ハト、森、動物、なんでも出してくれる、自称 "いちばんすごいまほうつかい"。音楽、花、こびと、ちょう...次々にいろんなものを出して元気のなくなった女の子を励まそうとするけれども...。
24
 忘れものの森 [1975年]
   (文研出版)
 ペンネーム ねべりよん
 (浦川良治 共文絵)
真夜中の遊園地や公園、子どもたちの帰った後の動物園や学校。そんな所で忘れられた物が集められた森がある。なくした縦笛を探しに夜の学校へ忍び込んだツトムは、不思議な二人組に出会い、縦笛を取り戻すためにその森へ向かう。
25
 なんの話

  新潮現代童話館2 [1992年] (新潮文庫)
 新潮文庫書き下ろしアンソロジー
26
 イモムシは.....

  現代童話X [1991年] (福武文庫)
 アンソロジー
 初出誌:「飛ぶ教室」1988年1月号(日本児童文学者協会)
27
 チョコレートのおみやげ

  「兵庫の童話」収載
  (ふるさと童話館)
 みこおばさんは、ゆきのお母さんの妹。港の公園のベンチで、いっしょにチョコレートを食べていると、突然、「時間がとけていくみたいや」とつぶやき、「時間て、あまいん?」と聞いたゆきに、今日見たものの中で好きだったものを言えと訪ね、いきなりお話を始めてしまいました。それは、ニワトリと風船売りと、チョコレートが出てくる変わったお話でした。
 ☆ 挿 絵
1
   にげだしたおばけやしき  [1974年]
   (文研出版) G=シュパング 作
  しおやたろう 訳/岡田淳 絵


この本の著者紹介欄にはびっくり。
写真のかわりに添えられた似顔絵は、ちょびひげを生やした、大きな頭のおじさんの横顔。サングラスまでかけて、別人のようです。目鼻立ちは、似ていなくはないのですが...。
ビュンペルリさんが住んでいる古い古い家は、すごい嵐からも、火事からも、どろぼうからさえ、ビュンペルリさんを守ってくれていました。ところが、お礼どころか、もっと新しい家に住みたいなどと、ばちあたりなことを考えて、家を売りに出してしまいます。とても悲しんだ家は、それでも誰にも買われないよう、いろいろ画策するのですが、却ってその変な家を気に入ってしまった夫婦が現れたため、とうとう逃げ出してしまいます。飛行機を借りての大捜索の末、やっと見つけた家を元の場所に戻したところ、廊下の壁にかかっていたご先祖様達の絵が動き出し、次々にビュンペルリさんを責め立てます。
2
 いねむりジーゼルカー [1977年]
   (講談社)
 堀内純子 作/岡田淳 絵
 
3
 あるくのがきらいな王さまのはなし
  [1978年] (PHP)
 松野正子 作/岡田淳 絵
歩くのが大きらいな王様のお城にお姫様が訪ねてくることになりました。歩くのが好きなおひめさまは、朝5時に起きて6時にお城を出発。途中、王様のためにスミレ、タンポポを摘み、花束やかんむりを作っているところを5千匹のハチの大群に囲まれてしまいます。お姫様を助けようとした王様は、身体中に花をさして太い花の柱のようになってハチの群れに向かいます。
4
  きたかぜの くれた てーぶるかけ
   (ひかりのくに) [1978年]
 文 天神しずえ/絵 岡田淳

  ノルウェーの昔話
  (おはなしひかりのくに)
 お母さんに頼まれて、納屋から持ってきた粉を3べんも吹き飛ばされた少年は、怒って北風を追いかけます。おわびのしるしにと、"ごちそうがなんでも出てくるテーブルかけ"をもらって大喜び。でも、家に帰る途中、宿屋のおかみさんに偽物とすり替えられてしまった上、北風に騙されたのかもしれないと聞かされ、再び北風のところへ行きます。今度は北風に、"おかねを出してくれるひつじ"をもらった少年ですが、やはり宿屋ですり替えられてしまい、またもや北風のところへ...。もうこれしかないと、北風がくれたのは、なんでもぶちのめすステッキでした。悪いおかみさんをたたきにたたいたステッキのおかげで、少年は無事3つの宝物を持って家に帰ります。
5
  のはらいっぱいの いいこと
   (クリエート) [昭和52年5月1日発行]
 再話 吉田純子/絵 岡田淳

  スコットランドの民話より
  (おはなし としょかん 第2巻)
「はるに なったばかりの ある あさの こった。」
こんな素朴な語り口で、おひゃくしょうのトムが、茂みの中で、ちびちびっと ちんこい じいさまと出会った話が始まります。水差しの中に小さいひしゃくをつっこんで、くくぃー あぁ、と、じいさまは、うまそうに何かを飲んでいます。それが、ひみつの ひみつの あじで、めったに飲めるものでない、ヒースから作ったビールだと知ったトムは、ひとくち飲ませてくれと頼みますが、水差しはひっくり返り、ビールは地面が全部飲みこんでしまいます。「やい なんとか しろ。」ちぎれそうなほど身体をにぎられたじいさまは、金貨の壺の埋めてあるヒースの根元を教えてくれるのですが...。
 ☆ 翻 訳
1
 ドラゴン DRAGON  [1992年]
  翻訳絵本
 ウエイン・アンダースン作
 (ブックローン出版)
水の中に落ちた金色の卵。その中にいたぼくが、ある日外に出ると、「うまれたわ うまれたわ」と魚が迎えてくれました。「ぼくは魚の仲間なの?」...
彼の自分探しの旅が、もやに包まれたようなやわらかい絵で描かれた温かい絵本です
2
 結婚式のおきゃくさま  [1996年]
  翻訳絵本

 ウエイン・アンダースン作
 (ブックローン出版)
「さてもふしぎな結婚式  ふたりをいわいにやってくる
 8,000人をこすおきゃくさま  スペシャルゲストはどこにいる」

頭、顔、身体、足と、ページが4つの部分に分かれていて、別々にページをめくることで、何通りにものお客様が登場!という仕組みです。
会場の何千組のカップルのなかで、となりあってきれいなハートの形ができるのは...という楽しいしかけも用意されています。
3
  ドラゴン伝説 −異国の竜の物語−
   [2000年]  翻訳絵本
   マリオネット 作  ウエイン・アンダースン 絵
   (ブックローン出版)
新刊の翻訳絵本です。『ドラゴン DRAGON』の続編でしょうか?
 ☆ 漫 画
1
  プロフェッサーPの研究室
   [2000年6月]

   [17(じゅうなな)出版]
 神戸のタウン誌「月刊神戸っ子」に長年連載されていた作品をまとめた最新刊!新しい読者層が生まれそうな、大人向けの漫画です。
 こそあどの森シリーズ『まよなかの魔女の秘密』で、登場人物が5コマ漫画で紹介されていましたが、ちょうどあんな感じです。
 奇妙な薬や機械を発明し、失敗しながらも妙に楽しそうな教授と助手の毎日が、自由なコマ割りと構成で描かれています。
 思いっきり引き算をして、必要最小限の線だけで描かれた人物に、かえって活き活きとした動きが感じられ、隅々まで味わって楽しめる1冊です。
 今回収められているのは、連載されていた中から選ばれたごく一部の作品なのだそうで、ぜひ他の作品も読んでみたいと思っています。続編を期待される方は、どんどん出版社にリクエストして下さい。(^^)
2
  星泥棒
   [1966年]  画集
   (私家版)
 
3
  個人的ピラミッドへの挑戦
   [1971年]  画集
   (私家版)
 
4
  マリオネット
   [1972年]  画集
   (私家版)
 
5
  
   [1974年]  画集
   (私家版)
 
6
  竜をやっつけるべき騎士−迷路
   [1976年]  画集
   (私家版)
 
7
  おうむ
   [1978年]  画集
   (私家版)
 
 ☆ 雑誌等収載作品
1
 ねがいの木

  「日本児童文学」1982年1月号収載
  (日本児童文学者協会)
おはなしのじょうずなおばさんの家へ遊びにきた女の子が聞かせてもらう、”ねがいの木”のおはなし。女の子とおばさんの会話をはさみながら進んでいく日本的な雰囲気のお話です。
2
 人類やり直し装置

  「日本児童文学」1984年1月号収載
  (日本児童文学者協会)
 世の中の悪いことが、いっぺんに、ぱっとなくならないものかと、人類やりなおし装置というアイデアを思いついた教授。その装置は、ある特別な波を出し、その波にふれたものは、すべて植物に変わるのだ。銃、戦車、ロケット弾...。「人類は、緑と花のなかで、もういちど最初からやりなおすのじゃ。」すばらしいアイデアだと思った助手は、装置作りを手伝うが...。
3
 ぼやごちゃけなよ

  「絵本とおはなし」収載
  
 8つ子の合唱団がやってきた村は、ちょっと変。変な題名の謎も明かされる。
4
  フルーツ・バスケット
  岡田淳 作/杉田比呂美 絵

  「子ども+(プラス)」創刊号 収載
 フルーツバスケットという、椅子とりゲームを知っていますか?ある教室で、三時間目の始まりのチャイムが鳴ったあとに起こった出来事は、このゲームを連想させるような奇妙な心のビリヤードでした。

三時間目の事件です。ひょっとしたら『ふしぎの時間割』の続編になるのかも!?
5
  かぜのつよいひ

  「クーヨン」2000年2月号 収載

  おはなし絵本11
 見開き2頁いっぱいに描かれた、なだらかな丘の上で、木がたった1本、風に吹かれて枝をゆらしている。その枝に結びつけた糸電話に向かって話しかける、一人の男の子。「モシモシ モシモシ キココエマスカ キコエマスカ」
ページをめくると、そこには同じように木の枝の糸電話を手にして、じっと耳をすます女の子。
「モシモシ モシモシ キココエマスカ キコエマスカ」
ページ構成がとても効果的で、距離と時間、音や空気までもが伝わってきそう。シンプルだけど、とても印象的な絵本です。
 ☆ インタビュー/エッセイ 他
1
 現代児童文学作家対談 8 (偕成社)

  岡田淳 斉藤洋 皿海達哉

   インタビューア:神宮輝夫
 短編を<器>に盛って遊びたい
   ★ 年譜、著作目録、研究文献目録 収載

神宮輝夫さんとの、マンガを含む様々な作家、作品を引用しながらの対談です。マンガ家として出発されていたというのも初めて知りました。
 岡田淳さんが作品に込めた思い、物語の秘密に触れることができ、ファンには見逃せないおススメめの1冊です。
2
 日本児童文学 (日本児童文学者協会)
  1998.9-10号
禁じられた遊び場はおもしろい (エッセイ)

図工の先生としての日常のひとコマが、垣間見られるエッセイです。
3
 日本児童文学 (日本児童文学者協会)
  1998.11-12号, 1999.1-2号
<シリーズ・作家が語る>
『こそあどの森の物語』シリーズの岡田淳さん(談)(1)(2)

(1)マンガを主食に育った岡田さんは、「月刊・神戸っ子」という神戸のタウン誌に今でもマンガを連載されているとか。物語の設定方法、キャラクターの役づくりには、高校時代からの演劇活動も影響されているそうです。

(2)『ふしぎの時間割』『ムンジャクンジュは毛虫じゃない』『学校うさぎをつかまえろ』などの作品についてのエピソードが語られていて、新たな作品の楽しみ方も発見できます。
4
 日本児童文学 (日本児童文学者協会)
  別冊『実践・創作入門教室』
幻想をささえるリアリティ
  『扉のむこうの物語』


作品のアイデア、イメージ作りの段階から、完成までの様子が詳しく解き明かされていて、物語が生みだされるまでの秘密が発見できます。
5
 日本児童文学 (日本児童文学者協会)
  1995.6月号
現実の<もうひとつの世界>の中で

特集:ファンタジーの行方/エッセイ
 神戸の地震の体験をもとに綴られた<ファンタジー>について
6
 日本児童文学 (日本児童文学者協会)
  1987.7月号
  <教育出版センター>
『学校ウサギをつかまえろ』で日本児童文学者協会協会賞を受賞の際の受賞のことば
7
 月刊 音楽広場 <クレヨンハウス>
  1990.9月号
岡田せんせ、教えてください。(音楽広場インタビュー)
 西ノ宮の自宅近くの山道をのぼりながらのインビュー記事です。
 (9年前の写真を今見ると、若い!)
 「あっ、今起きた事故に、お気づきになりましたか。後ろからきたアリが彼にぶつかって、彼は棒であることをやめざるをえなかったのでした。ハハハ.....」  途中、歩きながら観察していたらしい、シャクトリ虫に起こった事件について報告する様子は、まさに岡田さん!という感じです。「おもろいやないか!をたくさん教えたいんや」と熱く語る先生の素顔が魅力的でした。
8
  日本児童文学 (日本児童文学者協会)
  1981.7月号
  <教育出版センター>
マイペースで(新人賞受賞のことば)
 受賞のしらせを電話で受け、「ホンマやろか」。受賞のことばの原稿依頼書が届いて、「ホンマやった!」「えらいもんもろてしもた」。
ほっそりとした若い岡田さんの写真が印象的な発見!記事でした。
9
  こどもの本 <日本児童図書出版協会>
  1988.9月号
物語も先生稼業も”おもろいな”精神で
 (インタビュー/書く人/描く人 No.155)
 『扉のむこうの物語』の第十八回赤い鳥文学賞受賞式では、「受賞の知らせをうけて十メートルほどスキップしてしまいました。本当にうれしい。これからも楽しくがんばっていきます」と挨拶されたことが紹介されています。初めて書いた童話『たまのりむし』、"画家"としてスタートした『にげだしたおばけやしき』。文章修行だった『ムンジャクンジュは毛虫じゃない』から、学校でのディスクジョッキーから生まれた『放課後の時間割』まで、いろんな作品のエピソードが語られています。
6
  飛ぶ教室 No.46 P114
  <光村図書出版>
絵と文のこと − 本として見るときに −
6
  飛ぶ教室 No.39 P112
  <光村図書出版>
<私>たちと子どもとの距離感
 県談 岡田淳  川島誠 高田桂子
 ☆ 研究文献(雑誌等)
1
 子どもの館
  1980.1月号
  <>
羅針盤  『ムンジャクンジュは毛虫じゃない』 翔
2
 日本児童文学 347 (日本児童文学者協会)
  1983.11月号   <教育出版センター>
<<雑誌短編評>>冴えた複眼<ぼやごちゃけなよ>  川村たかし
3
 日本児童文学 411 (日本児童文学者協会)
  1989.3月号
  <教育出版センター>
『扉のむこうの物語』に一票! 藤田のぼる
4
 日本児童文学 411 (日本児童文学者協会)
  1989.3月号
  <教育出版センター>
岡田淳『扉のむこうの物語』について
 <落ちこみ椅子>とはただの面白い装置である。  きどのりこ
5
 作家のうしろ姿−児童文学の21人
 <文溪堂>
岡田淳さんと『ムンジャクンジュは毛虫じゃない』  相原法則



 1999年1月23日にクレヨンハウス大阪で開かれた岡田淳さんの講演会に行ってきました。
 人の気を逸らさない話ぶりは、さすが小学校の先生という感じ。物語そのままの魅力的なエピソードひとつひとつが心に響いて、とても豊かな気持ちになれました。



 2000年1月15日にもクレヨンハウス大阪で講演会が開かれました。ずっとずっと楽しみにしていた講演会出席は、児童文学MLのオフ会も兼ねることになり、北海道と九州、神戸、そして滋賀から集まった5人の仲間で、わいわい、がやがや、とても和やかな、大大大満足の会合となりました。



★ 岡田淳さんのサイン ★

 岡田淳さんが描いて下さるサインには、いつもイラストが添えられています。著書へのサインは、その作品の中の登場人物/動物だったり、風景だったり...これがまたとっても素敵なんです。さらさらっと、でもとても丁寧に描いて下さる先生のペン先から、どんな絵が現れるか、わくわくして見守ってしまいます。
 今までに描いていただいたもの、サイン会場で見たり、いろんな方から教えていただいた情報、わからないものは予想も交えてリストを作ってみました。(^^) サインについて何か他にご存知の方はお知らせいただけるとうれしいです。♪♪♪