福音館書店「こどものとも」2000年度案内

2000年4月〜2001年3月までの月刊誌のお知らせが届きました。

福音館書店から出版されている月刊誌は全部で8種類あり、そのうち絵本「こどものとも」は、年齢別に4種類発行されています。ペーパーバックなので薄くてかさばらず、なにより安価なのがうれしい。質も高く、本屋さんで気に入った号を見つけたら買うことにしています。中川李枝子「ぐりとぐらシリーズ」、さとうわきこ「ばばばあちゃんシリーズ」、たかどのほうこ「まあちゃんシリーズ」をはじめ、人気のあった号は「こどものとも傑作集」としてハードカバー絵本となっています。

 定期購読すると送料はかかるけれど、福音館だより「あのね」というPR誌がいっしょに送られてきます。定期購読をプレゼントしている妹の家から、年1〜2回まとめて送ってもらっているのですが、これが結構読み応えがあって面白いです。最近ほとんど絵本は読まなくなったのですが、毎月いろんな絵本や作家の紹介があり、各地で開催されている絵本展、原画展の情報ものっているので、今年は私もどれか1種類年間購読するのもいいなと、ただいま検討中です。

『こどものとも年少版』
2才〜4才向き
21×20cm 24頁
定価350円(税込)

  4月号 『おうちが いっけん ありました』柳生まち子 さく

  5月号 『おひさま ぽかぽか』笠野裕一 作

  6月号 『わにわにの おふろ』小風さち 文 山口マオ 絵

  7月号 『おふね』山田ゆみ子 作

  8月号 『とうもろこし とうもろこし』さとうち藍 作 津田櫓冬 絵

  9月号 『チョコレートパン』長新太 作

 10月号 『おばけのコンサート』たむらしげる 作

 11月号 『ジャッカルとトラ』ラマチャンドラン 文 福知伸夫 絵

 12月号 『げたとごんぞう虫』長谷川摂子 再話

  1月号 『クットとタッツー』アンナ・ベングトソン 作 オスターグレン晴子 訳

  2月号 『はしのうえのぶたとやぎ』八百板洋子 再話 山内ふじ江 絵

  3月号 『カエルのおんがくたい』アーサー・ビナード 文 ドゥシャン・カーライ 絵


★ 気になる号 ★

4月号の作者、柳生まち子さんは、こぶたのきょうだいがお母さんに反発して家出を企てる楽しい絵本『いえでだブヒブヒ』の作者。クマくんが主人公のお料理絵本もあります。散歩中、不思議な住人の住む家を見つけ、誰が住んでいるのか当てっこするクイズ絵本『おうちが いっけん ありました』。色鉛筆で描いたオレンジ色の屋根の十二角形のお家は、とってもかわいいくて、住んでみたい感じ。

10月号たむらしげる『おばけのコンサート』も楽しそう。『きりのカーニバル』(「こどものとも」1995年12月号)も、森の中でお月様を囲んで、ゴンゴぞく(丸くてやさしい目をした、恐竜やおばけに似た不思議な生き物)と踊り明かす愉快な絵本でした。


『こどものとも年中向き』
4才〜5才向き
B5版 28〜32頁
定価350円(税込)

  4月号 『まりこちゃんのぼうし』市川宣子 文 西巻茅子 絵

  5月号 『ピー、うみへいく』瀬田貞二 文 山本忠敬 絵 <再版>

  6月号 『はるおのいえで』池谷陽子 作

  7月号 『ひゃくにんのおとうさん−中国の昔話−』天野祐吉 再話

  8月号 『なみをばけつにくんだらば』川崎洋 詩 柏村勲 絵 <再版>

  9月号 『ふしぎな おみせ』井上洋介 作

 10月号 『ふうばあちゃんのあかいくし』鹿目佳代子 作

 11月号 『ラッキー』菊池日出夫 作

 12月号 『ゆきのひのホネホネさん』にしむらあつこ 作

  1月号 『のどかとそらのおもちゃ』らる・いしはら 作

  2月号 『まめっこまめことおじいさん』松野正子 文 小西英子 絵 <再版>

  3月号 『ひなたぼっこいし』すとうあさえ 文 はたこうしろう 絵


★ 気になる号 ★

4月号の作者、西巻茅子さんの絵が好きです。『まりこちゃんのぼうし』は、まりこちゃんが忘れていった幼稚園の帽子を届けようと、カメのかめきちが奮闘するお話。いつもどおりのやわらかい色鉛筆の線画がかわいいい。

10月号鹿目佳代子『ふうばあちゃんのあかいくし』も淡い水彩画のおばあさんが素敵。

1月号『のどかとそらのおもちゃ』の作者、らる・いしはらさんの絵も好みです。黒い切り絵に色をアクセントとして使った『あかねのきゃんばす』(「こどものとも 年中向き」97年12月号)は、森の中で、あかねちゃんがキャンパスに絵を描くと本物になり、描いた飛行機に森の木といっしょに乗ったりする楽しいお話でした。

12月号にしむらあつこ『ゆきのひのホネホネさん』というのは、ガイコツが主人公なのかな? がいこつみたいな身体を持った、いわさきながと 作『カセキくん』(「こどものとも 年少版」2000年2月号)は、黒一色のペン画絵本だったけど、愛嬌があって、かわいい主人公でした。
2月号松野正子 文 小西英子 絵『まめっこまめことおじいさん』は、当然まめが主人公ですよね。"ガイコツ"も"まめ" も好きなキャラクターです。


『こどものとも』
5才〜6才向き
B5版 28〜32頁
定価380円(税込)

  4月号 『ぐりとぐらとすみれちゃん』なかがわ りえこ 文 やまわき ゆりこ 絵

  5月号 『しげみむら おいしいむら』カズコ・G・ストーン 作

  6月号 『ふるいけおんがくかい』奥山多恵子 作

  7月号 『ミノルまる みなみのしまへ』油野誠一 作

  8月号 『まじょのすいぞくかん』佐々木マキ 作

  9月号 『おおきなカエル−アボリジニの昔話』加藤チャコ 再話

 10月号 『おばあさんとマリーちゃん』織茂恭子 作

 11月号 『とんでいく』池木茂 文

 12月号 『きみがうまれたひ』市川宣子 文 矢吹申彦 絵

  1月号 『おおさむ こさむ』こいで やすこ 作

  2月号 『老木よ』佐藤忠良 作

  3月号 『ずいとんさん−日本の昔話』又重勝彦 再話 斎藤隆夫 絵


★ 気になる号 ★

4月号の作者、中川李枝子さん、山脇百合子さんの姉妹コンビの最新作は、ぐりとぐらの新刊なんですね。ぐりとぐらカルタや、絵はがきセット、カレンダーなど、ぐりとぐらのグッズが手軽に手にはいるようになり、私の中のぐりとぐら熱も一段落した感じです。いつもの仲間たちが野原でごちそうを食べる絵は、他の絵本と区別がつかないくらい定番の風景ですが、やっぱりこの絵本も買ってしまうだろうなと思える楽しみな1冊です。

9月号『おおきなカエル』加藤チャコ 再話は、アボリジニの昔話。世界各地の昔話絵本も、それぞれのお国柄が出て楽しい。『ほしのむすめたち』(「こどものとも 年中向き」2000年2月号)は、カナダ・インディアンの昔話で、人間とは違う星の娘を愛した若者のお話でした。天女の羽衣に似た設定の物語は世界中にあるんですね。


『こどものとも 0ぜろいち
10ヶ月〜2才向き
20×19cm
22頁
定価410円(税込)

  4月号 『ぎんたんこ ばったんこ』柚木沙弥郎 作 他



『かがくのとも』
4才〜6才向き
25×23cm
28頁
定価380円(税込)

  4月号 『はらぺこさん』やぎゅう げんいちろう 作 他



『月刊たくさんのふしぎ』
小学校3年生から
25×19cm
40頁
定価700円(税込)

  4月号 『絵くんとことばくん』天野祐吉 文 大槻あかね 絵 他



『おおきなポケット』
小学生から
AB版 本文56頁
A5版20頁付録付き
定価770円(税込)

  4月号 『あなた』谷川俊太郎 文 長新太 絵 他



『母の友』
若いおかあさんに
子どもにかかわるすべての人に
A5版変型
116頁
定価530円(税込)

  4月号 特集:いまどきの「しつけ」

 長寿マンガ「なんじゃもんじゃ博士」(長新太 絵)は、まだまだ続きます。
  4月号の特別付録 「ぐりとぐらシール」


★「母の友」バックナンバー★

2000年1月号 【特集】幼年童話から子どもが見えてくる−1

四人の作家に聞く: 中川李枝子 角野栄子 神沢利子 いとうひろし

つれづれ絵本談義: はたらくよろこび  山中恒

子どもと読む本・ガイド: 「ちいさいロッタちゃん」シリーズ 赤木かん子



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