ジャワガムランコンサート
楽舞劇『桃太郎』第四場、第五場 プログラム

2005年9月18日日曜日 第1部14:00- 第2部17:00-



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(2005年9月18日に碧水ホールで開催された「ジャワガムランコンサート 楽舞劇『桃太郎』第四場、第五場」のパンフレットからhtml 版です。)





     

2005年9月18日日曜日
碧水ホール, 滋賀県甲賀市
水口町は2004年10月から甲賀市(こうかし)になりました。






Nini Thowok ニニ・トウォッ

 佐久間新さん(ジャワ舞踊)にインドネシアの子どもの遊びについて聴きました・
  ・・・
 人形(ニニ・トウォッ)に降霊をして占いなどをする子供の遊びです。、ジャワのアニミズムを背景が背景となっています。
 満月の夜に農村の子供などが行う遊びですが、霊的な遊びで、時に危険を伴うので、子供達は年長の若者に伴ったりして、怖々と、そして嬉々として真剣にやります。降霊に際して、"ilir-ilir" イリル・イリルという呪文を唱えます。この呪文は、転じてイリル・イリルというガムランの楽曲にもなっています。
  ・・・
 ニニ・トウォッの人形のまわりには10本くらいの縄がついていて、それをみんなが人形を立たせるように持ちます。すると、人形に魂が宿ったかのように動き出す・・。
 原理は多分、日本の「こっくりさん」という遊びと似ていますが、実はほんとうに魂が宿るのかも知れません。
 昨年の上演では、この遊びから得たモチーフが、日本の遊び「かごめかごめ」などと共に「第4場」に登場しました。

Lir ilir lir ilir
tandure wis sumilir
tak ijo royo royo
tak sengguh penganten anyar
cah angon cah angon
penekna blimbing kuwi
lunyu lunyu peneken
kanggo masuh dodod ira
dodod ira dodod ira
kumitir bedhah ing pinggir
domana jlumatana
kanggo seba mengko sore
mumpung gedhe rembulane
mumpung jembar kalagane
tak suraka surak hore
tak suraka surak hore


                

■プログラム


第1部  (14:00-15:30)
    ジャワの古典音楽と舞踊


1.グレンデン
Gending Bonang Glendeng ketuk 4 awis minggah 8
                   laras pelog pathet lima

2.ロバニングラッ〜ソブラン
Gending Lobaningrat ketuk 4 awis minggah 8
   kalajengaken Ladrang Sobrang laras slendro pathet nem


3.舞踊 カロンセ
Beksan Karonsih
Ktw. Pangkur Ngrenas laras pelog pathet lima, Gansaran
pathet pelog, malik slendro, Ktw. Kinanthi Sandhung laras slendro
pathet mnyr., Lambangsari laras slendro pathet mnyr.




第2部  (17:00-18:30)
     楽舞劇『桃太郎』第四場、第五場
       音楽監修:野村 誠


1.トーク:野村誠 、 中川真
2.第4場「鬼ヶ島」
3.第5場「道行」



■出演

音楽:マルガサリ+野村誠、林加奈
     マルガサリ:家高洋、河原美佳、佐々木宏実、田淵ひかり、東山真奈美、中川真
           西真奈美、西岡美緒、西田有里、林稔子、本間直樹、松宮浩、ローフィット・イブラヒム


舞踊:ウィヤンタリ、佐久間新
特別出演:トゥグ・プジョディヨノ、村上圭子
賛助出演:魚谷尚代、大石麻未、中西俊介、根無一信


■制作
企画・監修:中川真
衣装:水谷由美子、岡部泰民
美術・道具:原田満智子、西真奈美、田渕ひかり
制作協力:HIROS、HVS、ティルト・クンチョノ
主催:甲賀市教育委員会、碧水ホール
後援:インドネシア共和国総領事館
協力:(有)ナルナセバ


■プロフィール

中川真:サウンドスケープ、サウンドアート、東南アジアの民族音楽を主な研究領域とする音楽学者。マルガサリ代表。京都音楽賞、小泉文夫音楽賞、サントリー学芸賞などを受賞。著書に『平安京 音の宇宙』(平凡社)、『小さな音風景へ』(時事通信社)など。2003年に高橋ヨーコ(写真家)とともに日常の「音」をテーマに冒険小説『サワサワ』(求龍堂)を上梓、フィールドワーク研究の新しい発表のスタイルとして注目されている。

野村 誠:作曲家。1996年「踊れ!ベートーヴェン」を作曲して以来、ガムランの作品を作り続けている。2003年より、碧水ホールで「野村誠の世界」を開催。一昨年Arts Network Asiaの助成で、タイ、インドネシア、日本のアーティストによる共同プロジェクトを立ち上げ、現在進行中。今秋は、世田谷美術館での「P−ブロッ雑音楽の世界」、英Lawrence Batley Theatreでの「ホエールトーン・オペラ」、横浜トリエンナーレ参加、徳島県立美術館でのワークショップ・コンサートなどを予定。CDに「しょうぎ交響曲の誕生」、「せみ」、著書に「即興演奏ってどうやるの」、「音・リズム・からだ」などがある。

林加奈:音楽家。鍵盤ハーモニカ、即興歌唱、玩具楽器演奏を中心に音楽活動を展開。Groningen Jazz Festival(オランダ)、仏リールでのアコーディオン・フェスティバルなどに参加。
京都橘大学と協同で「まちかど紙芝居」プロジェクトを展開中。京都女子大学非常勤講師。著書に「音・リズム・からだ」。

トゥグ・プジョディヨノ:中部ジャワ・クラテン生まれ。幼少の頃より、ガムラン奏者・影絵人形遣いに囲まれた環境で育つ。現在はインドネシア芸術大学伝統音楽学科教官であり、ジャワのトップ演奏家が集まる「サプト・ブドヨ」のメンバーとして、海外公演多数。

佐久間新:1995年から99年までインドネシア芸術大学舞踊学科に学ぶ。ジャワ伝統舞踊を中心としながら、野村誠(作曲家)、由良部正美(舞踏家)らと共同作品を発表。現在、障害のある人たちとの即興の中からダンスを模索中。

ウィヤンタリ:1996年にインドネシア芸術大学創作舞踊学科を卒業。ジョグジャカルタ州舞踊劇祭コレオグラファー賞など受賞多数。2000年以降、舞踊グループ「リンタン・シシッ」を主宰し、日本でジャワ舞踊の普及に努める。

村上圭子:東京芸術大学音楽学部楽理科卒業。在学中、故小泉文夫教授に師事し、民族音楽学およびジャワ・ガムラン演奏を学ぶ。1985年よりスンダ(西ジャワ)のガムラン・ドゥグンをウンティス氏、1988年よりトゥンバン・スンダをウィス・コマリア氏に師事し、研鑽を積む。ジャワ・ガムランのグループ「ランバンサリ」、スンダ音楽グループ「パラグナ」のメンバーとして演奏活動中。

魚谷尚代:大阪芸術大学卒業。現在同大学院在学中。学部時代は声楽を専攻し、劇団OBTで演劇活動、作曲などを行う。オペラでは「魔笛」「フィガロの結婚」などに出演。ガムランを中川真に学ぶ。劇団こあんと主宰。


マルガサリ
 1998年設立。大阪府北部の山間にある「スペース天」を本拠地として活動している。ジャワの伝統音楽と新たな創作を本格的に追求する団体として注目を集める。  様々なコラボレーションを重ね、最新では2005年4月に障害のある人たちとの作品「さあトーマス」を築港赤レンガ倉庫(大阪)にて発表。2005年9月には、5年越しで制作中の「桃太郎」第5場(最終場)を碧水ホール(滋賀)にて上演予定。
発表CDに「ガムランの現在Vol.1」。代表は中川真(大阪市立大学大学院教授)。


■解説・プログラムノート


伝統曲・舞踊

1.グレンデン
 一曲目のグレンデンは、クンダン(太鼓)以外はすべて青銅製の 楽器で奏される「グンディン・ボナン」という編成の曲である。「グン ディン」の意味は「楽曲」、「ボナン」は楽器の名前(コブが上に向く ように置かれたゴング類の楽器で、前奏を受け持つ楽器)であり、 ボナンのために作られた曲である。この楽器や「サロン」と呼ばれ る楽器(青銅の鍵盤を共鳴箱に並べた楽器)がこの曲の中心となっ ているが、これらの楽器は、ガムランの楽器の歴史の中では特に 古いものである。
 「グンディン・ボナン」は、通常、コンサートの初めに演奏される。 この編成の曲は、静かに始まり、装飾が加わったやや派手な部分 を経た後で、テンポが上がり強奏の内に終わっていくことが多い。 また、中部ジャワの古都ソロ(スラカルタ)の王宮では、王位即位 記念日の前日の晩から当日の朝まで、このグンディン・ボナンの 編成の曲が途切れなく演奏される。
 ところで、伝統的なジャワ・ガムランの曲名(ジャワ語)は、その 意味が分からないことがしばしばあり、また意味が分かったとして も、その楽曲自身との関係について不明であることも多い。ここで は、本日マルガサリと共に演奏するトゥグ氏の解釈を紹介する。
 トゥグ氏によれば、「グレンデン」の語意は、「川の上に漂いなが ら流れていく木」である。氏によれば、ゆらゆらと川面を流れていく 木のあり様と、曲の途中で奏される「サロン」のメロディーが類似し ているのではないか、ということである。このメロディーが徐々に 早くなっていく部分には迫力があり、聴き応えがするであろう。こ の後半部に比べれば、曲の前半部は静かで落ち着いている。こ のような箇所では青銅の様々な楽器の柔らかで美しい響きを堪 能することができる。(家高洋)

2.ロバニングラッ〜ソブラン
 2曲目の「ロバニングラッ〜ソブラン」は、「グンディン・ルバブ」という 楽器の編成で演奏される曲である。「ルバブ」は、胡弓に似た弦楽 器の名前であり、この楽器が曲の中心になっている。また、「グンデ ル」(青銅製のヴィブラフォン)や「ガンバン」(木琴)、「スリン」(笛)、 そして「プシンデン」(女声独唱)など一曲目の「グレンデン」では含ま れなかった楽器や歌が加わり、優美な雰囲気が醸し出される。これ が中部ジャワのガムラン音楽の特徴であるとしばしば指摘されてい る。
 二曲目の楽曲に関してもトゥグ氏の解釈を紹介しよう。
 「ロバニングラッ」のloba とningratは、共に「大きい」という意味であ る。この曲はジャワの伝統曲の中でもかなり大きいものであり、ま た演奏も難しいので、ジャワでもなかなか演奏されない曲目である。 聞き所としては、一曲目の「グレンデン」には含まれなかった様々な 楽器と歌が華やかな装飾の技巧を競い合うところにある。  「ソブラン」は、「ロバニングラッ」から切れ目なく演奏される。「ソブラ ン」の語義は、もともとは「怒りっぽい」ということである。これはトゥ グ氏によれば以下のように解される。





 「ソブラン」(そして、「ロバニングラッ」)も、「スレンドロ」という音階 (1オクターヴをほぼ均等に5音に分けた音階)で演奏される(ちな みに、一曲目の「グレンデン」は、「ペロッグ」と呼ばれる音階で奏 されており、この音階は、1オクターヴを不均等に7音に分けられ ている)。そして「スレンドロ」音階の中でも主音(中心となる音)の 選択の仕方によって、旋法が決まる。「スレンドロ」音階には三つ の旋法があり、多くの場合は、一つの曲は一つの旋法に従って 構成されている。  だが、「ソブラン」は、その一曲の中に「スレンドロ」音階の三つの 旋法すべてが含まれているのである。通常は相対立する旋法が一 曲の中に存在しているので、その不安定な状態を「ソブラン」という 語は示していると解されるのである。
 この曲の聞き所は、上述のように、「スレンドロ」音階の三つの旋 法をそれぞれ異なるように演奏できるかどうかということであるが、 それは、「ルバブ」(弦楽器)や「シンデン」(女声独唱)が、ガムランの打楽器の音とは微妙に異なる音を奏でることによってなされるの である。それゆえに、(音程を自由に作ることができる)弦楽器や声 楽にとっての難曲として「ソブラン」は有名であり、ジャワでも演奏さ れる機会は多くない。(家高洋)

3.舞踊 カロンセ
 つい先頃亡くなったソロの舞踊の名手S・マリディ氏が構成した。もともとは、ソロ様式の舞踊ですが、構成が巧みで華やかなために、ジョグジャでも様式にアレンジを加えて、結婚式などでよく踊られます。
 戦場へ出かけた夫パンジ・イヌクルトパティが、家へ帰ってきます。余りにも長く待たされた妻デウィ・スカルタジは、すぐに受け入れることは出来ません。前半部のこの様子を、舞踊家はセリフを歌いながら、即興的に舞います。妻は次第に心を開き、やがて手を取り合い永遠の絆を誓い、ともに踊ります。(佐久間新)




第5場へのノート 中川 真

 『桃太郎』を始めようと思い立ったときの動機はすでに書きました。もちろん4年前の第1場のプログラムノートを憶えている人などいないと思うので、要点のみ、ここに再録します。
 ジャワのガムランでは舞踊とか演劇と組み合わせるのが日常的です。つまり、ガムランは単体でも表現媒体だけれども、むしろ共同作業によって、その面白さはもっとふくらむ。そういう他のジャンルに対して常にオープンな媒体というところに、僕はガムランの魅力を感じています。日本でガムランをやるのだから、日本式の共同作業、作品を考えてみたいと思いました。そこで『桃太郎』という選択になったのです。それは『桃太郎』のもっている「普遍性」によります。将来、マルガサリ式『桃太郎』を海外で上演したいと思っているのですが、そのとき、『ラーマーヤナ』や『魔笛』に似ている桃太郎の粗筋は、それぞれの土地において受容(理解)の地平に役立つと思われます。

 そんな思いで開始したのですが、やっていくいうちに、当初の動機は背景に退き、様々な興味深い問題が出現してきました。例えば、『桃太郎』のストーリーと、それがもっている歴史的な「負の側面」です。
 桃太郎は、第二次大戦中には、日本の侵略の正当化のためのキャラクターになりました。日本が「善」で、鬼畜米英が「悪」という構図のなかで、しかも、その「悪」の対象は米英のみならずアジアにまで拡大されて、桃太郎としての日本は侵攻していったのです。このような桃太郎の登場の仕方は、豊臣秀吉の朝鮮半島遠征にまで遡るようです。実に重苦しい役割、キャラクターを桃太郎は背負わされてきたのです。ですから、教育の現場では、今日でも桃太郎には若干のタブーがつきまとっているようです。桃太郎自身には責任のないことですが、桃太郎という物語を単なる無邪気な民話として子供たちに伝えるには、無条件にOKという訳にはいかないようです。

 そんな状況から桃太郎を救出するというのが、僕の『桃太郎』に対する一つの目線となりました。そのためには、桃太郎や鬼の意味あるいは役割の転換が必要です。あるいは、もっと根本的な構造の転倒・・・・。そして、僕は(というかマルガサリは)後者を選びました。それを具体的に書いてしまうと本日の舞台を見る楽しみや驚きが減ってしまうので、ここでは控えますが、結果としては『桃太郎』は決定的な変更を蒙ることになってしまいました。本来ならば4場で終われるところを、僕たちの恣意によって、未知ともいうべき第5場を設営することになったのです。
 いずれにせよ、桃太郎を、上記のような「桃太郎像」から解放することには成功したと思います。しかし、そのために更に大きな荷物を背負ったことも確かです。その荷物の正体は何かということが第5場のテーマです。その荷物をすら投げだそうとは考えていません。背負い続ける意味や価値のあるものとして、あくまで前向きにとらえていきたいと思っています。

 さて、第1場から第5場に至るまで、音楽の作り方というか、演奏の方法が大きく変わってきました。そのことにも言及しておきます。それはマルガサリの表現方法の大きな変化でもあり(もちろん、変わっていないところもたくさんありますが)、5年という歳月の長さを感じさせるものです。音楽監修の野村さんには、楽譜を使わないで音楽をつくってほしいと要請しました。それは初めからいままで変わっていません。共同作曲的な感じで、野村さんの言葉や旋律に反応しながら私たちは1曲ずつ作ってきました。野村さんの脳内からというよりは、「関係性の作曲法」によって順次できあがっていったのです。しかし、第4場からは大きく変化しました。それは大半を即興で演奏するということです。
 これは私たちにとって大きな試練でした。即興というのは、瞬時の作曲です。しかもひとりじゃなく、10人以上が同時に様々なことを考え、感じながら音を生み出していく。ここではまさに「耳」が演奏技術の最前線に躍り上がってきます。そもそもガムランには指揮者がいなくて、演奏時にはすべて耳によって判断しますから、そんな慣習に鍛えられてきた耳が確かに有効に働いている感じがします。考えてみれば、古典といわれる作品も、はじめはごく自発的な表現から生まれてきて、やがてそれが堅固な形式へと整えられていったのではないでしょうか。即興演奏をしながら、逆にそういう感覚を古典の演奏に呼び戻す、ということができそうな気がします。

 今年の4月には、大阪築港の赤レンガ倉庫で、障害のある人たちとの舞台芸術プロジェクト「エイブル・アート」に参画し、『さあトーマス』という作品(音楽とダンス)を上演しました。これは約2時間に及ぶ即興演奏でした。その成果には賛否両論をいただいておりますが、『桃太郎』の体験なくしては作品として組み上げることは不可能でした。しかし、それもまた野村さんの参加を得ました。
 そういう意味では、野村さんに大変助けられながらも、大失敗を回避する保険のような役割を彼に負ってもらっているような気がします。それではダメですね。野村さんに頼らないでも「野村的」音楽をできるようになる。そこにマルガサリの次の課題と展望があると思います。
 さてさて、やっと第5場までたどりつきました。できれば近い将来、第1場からの通し上演がしたく思っております。また本日とは感じが異なると思います。次はその時に、みなさんとお会いしたいと思います。
 
http://margasari.com/

「ガムラン」ってなに?

 ガムランはインドネシアやその周辺の民族音楽の一つで、青銅のゴングやシロフォンのような青銅琴などの打楽器を中心に構成されている器楽合奏です。また、それに加わる声楽や舞踊もガムランを構成する大切な要素とされます。
 バリ島のものは踊りや演奏の華麗なこと、ジャワ島のものはそれらの優美なことで知られています。
 豊かな音域と音色、特色のある音楽理論は世界中の人々の心をとらえ、現代の著名な作曲家達も、ヨーロッパのオーケストラの地平を越え得るものとして、多くの作品を書いています。
 碧水ホールでは2001年9月にマルガサリ(代表中川真)のコンサートを開催、2002年春にジャワガムランフルセットを保有、7月にはその演奏を楽しみながら、新しい共同の方法と音楽の地平を探るグループ「ティルト クンチョノ」をスタートさせました。
2004年2月の「ティルトクンチョノはじめての演奏会」では、アメリカの現代音楽の作曲家ルー・ハリソンの「ヴァイオリンとチェロとガムランのための二重協奏曲」を演奏しています。
 また、2005年6月にはマルガサリコンサート「碧の森」で、アメリカの現代音楽の作曲家ビンセント・マックダモット氏による新作「ティルトクンチョノのための小協奏曲」を演奏しています。

 碧水ホールではすでに、西洋のオーケストラを扱う「サザナミ記念アンサンブル」が「こどもも大人もはじめての人も」というキャッチフレーズで2000年6月にスタートしていますが、この活動と好対照の、 碧水ホールの特色を示すものとなるでしょう。
(文/中村道男 碧水ホール館長)

碧水ホールのガムランチーム●参加者募集中
ティルト クンチョノ
 2002年7月発足、碧水ホールの保有するジャワガムランフルセットの名前、また、その楽器で練習をしているグループの名前です。
 ティルトは「水」、 クンチョノは「金のきらめき」。「さざ波」のイメージをジャワに伝えて命名されたものです。
 誰でも参加できます。子どもも参加出来ます。
 活動を通じて地域に多様な音楽文化や、異文化体験の機会を創り出すことを目的としています。伝統的な楽曲のほか、現代の作品や創作にもとりくみ、西洋音楽とはことなったしくみの音楽を体験できます。
 練習日は毎週水曜日午後7時ごろから。
 指導 中川真 マルガサリ
 名誉顧問 スニョト(インドネシア国立芸術大学)
 詳しくは碧水ホール(担当中村 0748-63-2006)まで。
 ホームページとe-メール
http://www.jungle.or.jp/sazanami/gamelan/
sazanami@jungle.or.jp

【活動の場所・日】 碧水ホールで毎週水曜日(月3回)夜6時30分から9時30分
【受講料】4000円(月額・月3回程度・グループレッスン)
碧水ホール 滋賀県甲賀市水口町水口5671 (〒528-0005)
■JR草津線貴生川駅から近江鉄道に乗り換えて一駅、水口城南すぐ
■電話 0748-63-2006





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