更新日  平成30年10月13日     

国家試験等に思う(滋賀の計量 平成10年8月10日号に投稿)                                        

   (社)滋賀県計量協会 

   計量士部会 副部会長    

   計量士 山中忠夫

  

  H12年エネルギー管理功績者 

  資源エネルギー庁 長官  

  表彰の授賞会場 ロビーにて

  (H13年2月7日)

 

  

  少し堅い話になりますが計量士や、その他の国家試験等の資格を取得しようと

する若者に対し、私の経験を述べ参考にして頂きたく筆をとりました。

 日本の社会では永年続いて来た年功序列制度や終身雇用制度が崩れ、今や

日本の企業に於いても実力主義や能力主義の時代を迎えようとしています。

 昭和36年工業高校を卒業後に今の会社に入社、電気計装設備の保全業務に

従事して初めて計量士と言う資格を知りました。

 入社した年に挑戦しようと過去の問題集を購入して受験勉強を始めましたが、

その当時の私にはあまりにもレベルの高い試験であり、問題集を購入したものの

一割も勉強せず挫折し、諦めた事がありました。

 昭和53年、入社17年後の35才の時に社内の主任試験に合格し、企業の

管理者として部下を持つ身となった時であります。 部門の業績を上げる為には

部下の教育、育成が不可欠と考え、部下への率先垂範に自分自身が切磋琢磨

しなければならずと考え、公害防止管理者(騒音)と無線技士に挑戦し、幸いにも

一度の試験に合格しました。

 昭和55年当時、私の勤務する工場には計量士及びエネルギー管理士(電気)

の資格者が必要にも拘わらず社員の有資格者がいなかった。 当時の工場長

より2年以内に両方の資格を取得せよとの業務命令が私に出され、部下に資格を

取らせて私が持っていないと言う訳にもいかず、それからの2年間は会社から

帰って来ても好きな酒もやめ、毎日数時間の猛勉強が始まりました。

 高校卒業後20年程過ぎていたので数学では微分積分も忘れていたし、

集合論については当時の学校では教わっていませんでした。

 物理、化学、統計的手法原子力分野に対しても高度の知識を要求される

両試験であり、当時流行った植木等の「サラリーマンとは気楽な稼業ときた

もんだ」とは反対に「サラリーマンとはこんなに辛い職業」かと思いつつ、妻や

子供を残して遠く知らない所へ蒸発したいと思った事もありました。

 NHK教育テレビの高校物理、高校化学、高校数学を2年間猛烈に勉強して

1回は失敗したが2回目計量士エネルギー管理士両試験合格した時の

喜びは今も忘れる事が出来ません。 それ以降も電気施工管理技士、電検3種、

危険物甲種、衛生管理者、公害防止管理者(大気、騒音)、甲種消防設備士や、

その他の資格も取得しましたが、56歳になった今年も高圧ガス(冷凍機械)

挑戦しようと虫眼鏡(老眼の為)片手にがんばっています。

 現在、企業が求めている国際規格の品質管理システム(ISO9000)や

環境管理システム(ISO14000)認証取得の為に行う書類作成において、

試験で知り得た知識が業務遂行上で役立つています。

 最後に資格取得のメリット

一、生活にハリが出て自分に自信が持てる。

一、昇進に有利で精神的に豊かな生活が出来る。

一、景気の悪い時代、就職や転職に有利。

 資格を取ろうとする時

一、自分のレベルより少し高い資格に挑戦。

一、持っている人の少ない資格を狙おう。

  「 何事もやる気の問題 !!」

若者よ、勉強は学校だけでするものではない、社会に出てからも頑張ろう、そのためにはまず、自己啓発の始めに国家資格取得等にチャレンジしようではないか!。 E-MAILで感想をお聞かせ下さい。

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