扇骨(近江扇子)

安曇川町の第一の特産品といえば扇骨(近江扇子)でしょう。三百年以上の伝統を誇る竹の扇骨産地としてこの町は知られ、職人650名、仕立て業者52名によって、全国生産量の約80%がここで生産されています。

歴史は古く、その昔、都の貴族が当地に陰棲して扇子つくりをはじめたとか、武士の落人が生活の糧を得るためにつくり始めたとかさまざまな説があります。

徳川五代将軍・綱吉のころ、新旭町太田の長谷川玄斉が、水防と扇子つくりのため、安曇川沿いに良質の竹を植えたと史実は伝えています。

その後、戸島忠兵衛が竹林に目をつけ、農民の副業として扇骨業を始めました。そして、それまで京都の仲買人に利益を奪われていたのを、自分が仲買人となって扇骨の販路開拓に努めたと伝えられています。

幕末のころ、西万木に生まれた井保久吉は、名古屋より進んだ扇骨加工技術を学んで帰り、その甥・井保寿太郎が広く京都、大阪へ販路を開拓しました。また、扇子を遠くヨーロッパ諸国へも輸出し、扇骨産地としての形態を整えました。

業界では昭和47年に扇業三百年祭を開催し、先輩たちの偉業を顕彰すると共に、産業の伝統についての決意を新たにしました。

扇骨の生産量は戦後に1,330万本まで達しましたが、扇風機やクーラーの出現で需要が激減しました。しかし、舞扇、飾り扇、茶席扇などの高級品が大きく伸び、アイデア扇と共に手作りの伝統が見直されて、愛好者が増えつつあります。

使用される竹材料は安曇川沿いの良質の竹材を使用していたのですが、生産額が増えるに従い材料が不足し、現在では台湾や中国から輸入しています。



扇骨には男子、女子用の涼をとる夏扇から、舞扇、飾り扇、ねこま、茶席扇、鴨川、航空扇、中啓、モーニング扇などをはじめ、大は50cmのものから小は2cm位のミニ扇まで、数十種におよんでいます。

最近ではアイデア扇として広く各方面に利用され、その美しさと使いやすさが好評を博しています。

近江扇子を扱っているお店

すいた扇子 

〒520-12 安曇川町西万木 
TEL32-1345

幸扇堂 

〒520-12 安曇川町西万木 TEL32-1587

滋賀県扇子工業協同組合

〒520-12 安曇川町西万木
TEL32-1580

竹伸会
TEL32-2385


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